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季節ごとにあしらう器や箸置を愛でながら、五感のすべてで四季を感じる和の心。「いただきます」を未来へつむぐ

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2019年5月23日(木)

柏餅、西日本の場合/サンキライの葉の柏餅

柏餅の葉。

今では塩漬けの槲の葉が流通しているため、日本全国で槲の葉の柏餅が作られていますが、
その昔、西日本の柏餅は、
【サンキライの葉・サルトリバラの葉】でした。

それは、西日本では槲の木が自生していないから。

ツルにトゲがあり、葉を採るのは少し大変ではありますが、
サンキライは、ちょっと山に入れば、あちらこちらに生えています。

秋になると実が赤く熟すこの木の実は、腹痛を治すと言われているため、
この葉も安全に違いありません。
植物で包むのは保存殺菌の意味が大きいので、そういった意味で選ばれたのでしょうか?

昔はサンキライの葉の柏餅だったのに、いまではあまり見かけなくなった地方もありますが、
昔ながらの和食卓文化をつむぐためにも、ぜひ作り続けて欲しいサンキライ柏餅です。

協会ロゴの色は、日本の伝統色の橙と墨。橙(だいだい)は、代々受け継ぐの意をもち、鏡餅にも使われる縁起物です。